
こんにちは、皮膚科専門医のあーりんです🌸
腸−皮膚相関シリーズ第2回のテーマは、アトピーです!
アトピー性皮膚炎は、慢性的なかゆみや湿疹を伴う皮膚の病気で、子どもから大人まで多くの人が悩まされています。
この疾患は「体質」や「アレルギー」といった言葉で片づけられがちですが、実際には免疫や皮膚バリア、生活習慣など複数の因子が絡み合って発症・悪化します。
アトピー性皮膚炎の一般的な治療法は以下の通りです:
- スキンケア(保湿):乾燥を防ぎ、皮膚のバリア機能を保つ
- 外用薬:ステロイドやタクロリムス軟膏で炎症を抑える
- 内服薬:かゆみに対して抗ヒスタミン薬などを使用
- 重症例への治療:デュピルマブなどの生物学的製剤、免疫抑制薬の導入
これらはガイドラインに準じた標準治療であり、症状のコントロールに不可欠です。
ただし近年、アトピーにも腸との関連があることがわかってきました。
アトピーの背景にある「腸」の影響
腸内には100兆個以上の細菌が存在し、免疫の調整役を担っています。
アトピー性皮膚炎の方では、免疫のバランスが崩れやすく、とくにTreg(制御性T細胞)とTh2(アレルギーに関与するT細胞)のバランスが乱れ、皮膚の炎症につながることが分かってきました¹²³。
この免疫のアンバランスは、腸内環境の乱れと深く関係しており、やはり腸–皮膚相関(ガット・スキン・アクシス)という概念で説明されます。
出生時の腸内フローラが将来のアトピーに影響?
出生時の腸内環境は、その後の免疫システムの成熟に大きく関わるとされ、近年の研究で以下のような要因が注目されています⁴。
- 分娩方法(経膣 vs 帝王切開)
- 栄養(母乳 vs 人工乳)
- 抗生物質の早期使用
これらの違いが腸内フローラの形成に影響を与え、将来のアトピー発症リスクにも関係している可能性が示されています。
腸活も有用な可能性あり。ただし過度な期待は禁物
腸内環境を整える手段として、プロバイオティクス(善玉菌)やプレバイオティクス(善玉菌のエサ)を摂取することで、炎症性疾患の改善が期待される報告も増えています⁵。
特に乳酸菌やビフィズス菌は、皮膚の炎症やアレルギー反応に対して好影響をもたらす可能性があると考えられています。
ただし腸活というのは、あくまで疾患に対するアプローチの一つ。
標準治療を補助するものとして活用するのが適切です。
お子さんにもできる腸活
アトピーのお子さんをお持ちの方に、無理なく取り入れられる腸活習慣をいくつかご紹介します。
- 朝食に「ヨーグルト+きなこ」で善玉菌+食物繊維を摂る
- 野菜・果物を意識的に取り入れる
- 夜更かしを避け、睡眠時間をしっかり確保する
- 抗生物質は必要最小限にする
お子さん向けの“腸活サポートアイテム”
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まとめ
アトピー性皮膚炎と腸内環境には、密接な関係があることが徐々に明らかになってきています。
しかし、腸活はあくまで補助的な位置づけであり、過度な期待は禁物!
まずはガイドラインに基づく標準治療を受けたうえで、家庭でできる腸活を取り入れてみてください。
次回予告
第3回は、「ニキビと便秘の意外な関係」についてお届けします。
ニキビは皮膚だけの問題と思われがちですが、最近の研究では“腸内環境”との関連も指摘されています。
便秘と肌荒れを繰り返している方は、ぜひご一読ください。
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