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間違えると逆効果!?肌タイプ別の保湿剤選びの基本

こんにちは!皮膚科医ママあーりんです🌸

今日は、基本に立ち返ってスキンケアのお話をしたいと思います。

みなさんは、ご自身の肌に合った保湿剤を使えていますか?

肌タイプに合った保湿剤を選ぶことはとても大切なんですよ!

外来を行っていると、脂性肌のニキビの方が保湿にこだわるあまり、かえってニキビを悪化させてしまうような方もおられます。

学会が勧める具体的なスキンケア法がないかを調べてみたところ、日本皮膚科学会(JDA)では尋常性ざ瘡(ニキビ)のガイドラインのなかに簡単な内容がありましたが(詳細はこちら)、アメリカ最大規模の皮膚科の学会であるアメリカ皮膚科学会(AAD)が、詳しいスキンケアガイドを公開していました1

今回は、その内容をベースに、私の私見も交えて超基本的なスキンケア方法をお届けします✨

この記事でわかること
  • 保湿剤のタイプ
  • 肌タイプ別のスキンケアのコツと注意点
目次

まずは保湿剤のタイプをチェック!

保湿剤はこのようにタイプ分けされます👇

タイプ油分量(保湿力)
ジェル⭐️
ローション⭐️⭐️
クリーム⭐️⭐️⭐️
軟膏⭐️⭐️⭐️⭐️

💡 本当は基剤によってそれぞれが水性・油性に分けられ、性質も異なるのですが、今回はわかりやすくシンプルにまとめています。

普通肌のスキンケア

季節性の乾燥なら「ローション」で十分!

ただし加齢や更年期には乾燥しやすくなることが多く、油分多めの「クリーム」などが合う人が増えます(個人差あり)

乾燥肌のスキンケア

乾燥肌さんは、肌バリアが弱くなりやすく、小ジワや粉吹きが出やすいタイプ。冬や乾燥した室内環境では特に注意が必要です。

乾燥肌のスキンケア 5つのコツ

  1. ぬるま湯で5〜10分以内の入浴・洗顔
    熱いお湯は皮脂を奪います🙅‍♀️
  2. 低刺激・無香料の洗浄料を使用
    泡で包み込むように優しく洗いましょう。
  3. 入浴後数分以内に保湿
    「クリーム」「軟膏」で水分を閉じ込めます。
  4. 乾燥期は加湿器を活用
    室内の過乾燥を避けるようにしましょう。
  5. 紫外線対策も忘れずに

あーりんからの補足💡

軟膏は使用感が重すぎて実際に使いづらい方も多いので、「まずクリーム、必要に応じて軟膏」という段階的な使い方をおすすめします。

また、日焼け止めはどの肌タイプにおいても、SPF30以上・広域スペクトラム・耐水性の日焼け止めすすめられています。

敏感肌の注意点

乾燥肌さんに多い、敏感肌。保湿剤を選ぶときに成分をしっかりチェックしてね。

おすすめはセラミド(肌のうるおいを守る成分)やヒアルロン酸(しっとり感を長持ちさせる成分)入り。

アルコールやAHA(α-ヒドロキシ酸)配合は刺激が強いことがあるので、避けると安心です。

あと、意外かもしれないけど「オーガニック=安全」ではないんです。天然成分の中にはアレルギーを引き起こすものもあって、有名なのは“ツタウルシ”🌿。これも100%天然だけど、触ると大変なことになりますよね…。つまり、天然か合成かではなく、肌に合うかどうかをきちんと見極めることが大切なんです。(※一般的にツタウルシは成分に含まれません)

脂性肌のスキンケア

脂性肌さんは皮脂分泌が多くテカリやすいですが、洗いすぎや間違ったケアが原因で悪化することも。

一部の人では、保湿剤を多く使いすぎると毛穴が詰まり、ニキビの原因になります。

脂性肌のスキンケア 5つのコツ

  1. 洗顔は朝晩+汗をかいたときのみ
    やさしい泡立ちの洗顔料で洗い、こすらない。
  2. 保湿は軽め
    「ジェル」のような軽いタイプがよいですが、省略できる場合もあります。
  3. 日焼け止めはノンコメドジェニック・オイルフリー・無香料
    酸化亜鉛や酸化チタン入りがおすすめ。
  4. メイクは水性ベース&マット仕上げ
    テカリ防止に効果的。
  5. あぶらとり紙でやさしく皮脂オフ
    押し当てて吸収、こすらないのがコツ。

あーりんからの補足💡

ふだん保湿剤が省略できても、ニキビ治療中や乾燥期は適度な保湿が必要です。

酸化亜鉛や酸化チタンはノンコメドジェニックで敏感肌にも優しい、物理的な紫外線カット成分。UVA・UVBをしっかり防げるので、脂性肌やニキビ肌の方にも安心して使いやすいです✨」

混合肌のスキンケア

混合肌は、Tゾーンが脂っぽく、頬などが乾燥するタイプ。部位別のケアが必要です!

  • Tゾーン:ジェルか、場合によっては使わない
  • 乾燥部位:クリーム、乳液
  • 季節や肌の変化に応じて油分量を調整

みなさんのお肌はどのタイプでしょうか?

ご自身のタイプを把握して、それにあったスキンケアを実践してくださいね✨

パパ先生からひとこと

今回は消化器内科である私の専門外ではありますが、一つだけ補足させていただきます。

今回ご紹介した内容は、アメリカ皮膚科学会(AAD)が公表している”エキスパートオピニオン(専門家の意見)”に基づいています。

厳密な臨床研究に基づいたものではなく、専門家が臨床経験や一般的な知見からまとめた推奨です。

そのため、ここでご紹介したスキンケア法はあくまで一般的な参考情報として受け止め、ご自身の肌の状態や持病によっては皮膚科専門医に相談されることをおすすめします。

スキンケア法にもエビデンスがあるものとないものがあるので、今後記事にしていく予定です💡

まとめ

肌タイプに合わせて保湿剤とケア方法を選ぶことが、美肌への近道です✨

  • 乾燥肌:油分多め&保湿重視
  • 脂性肌:水分多め&皮脂コントロール
  • 混合肌:部位別ケア

さらに、季節や年齢、治療内容に合わせて見直すことも大切です。

ご自身のケア方法、きちんと合っていましたか?

もし新しく取り入れられるポイントがあれば、ぜひ今日から試して、一緒に美肌を目指していきましょう🌸

参考文献

  1. 米国皮膚科学会(American Academy of Dermatology) 公式ホームページ  ↩︎

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あーりん
皮膚科医 & 2児のママ
日々の診療と子育ての合間に、美腸と美肌の研究をコツコツ続けています☺️
最新の医学情報を、消化器内科医の夫とともにわかりやすくやさしく解説します♪
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